コラム

2021.01.14.

木造アパートの音の音漏れ対策で必要なこと(間取り編)

木造アパートでの音の対策として間取りで対応する方法があります。音の発生源に関しては大きく分けて3種類に分かれることを説明しました。
>>集合住宅の音の発生源の種類を3種類にわけて説明します(建物からの外からの音、建物の住戸間で発生する音、住戸内で発生する音)
今回は3種類のそれぞれの音に応じた間取り対策をまとめした。

屋外から侵入する音への対策(木造アパートの音漏れを間取りで対策)

屋外から侵入する音は、外を歩行している人の話し声や、車や電車などの音が該当します。商店街や駅、幹線道路に隣接しているような状況によって変わってます。そう考えると建てる場所の影響も大きいです。

屋外から侵入する音は窓から入ってくる音が大きいです。そう考えると窓の性能を上げることが一番効率の良い手法です。間取りによって解決を考える場合は、窓の大きさを調節するのが効果があると思います。
他に気になる屋外の音の事例としては、入居者のアパートに帰ってくる人の足音や駐輪場の自転車を止める音などがあげられます。そういった、気になる音がでてきそうな場所は最初の設計時点で開口部の大きさや位置を調整することで解決することができます。

住戸内で発生する音への対策(木造アパートの音漏れを間取りで対策)

住戸内で発生する音は住戸内の生活音です。生活音の中には、炊事や洗濯機、掃除、トイレ等の音があり、特にファミリータイプの間取りの時に問題になります。
生活音を間取りで解決する場合は、例えば洗濯機の音の場合は洗濯室→廊下→寝室のように距離を取るなどの処置が考えられます。専業主婦が少なくなってきた掃除や洗濯の時間も、日中ではなく朝早くと夜遅くにシフトしてきましたので寝室に音が響かないように配慮するのも大事なのではないかと思います。
トイレの音に関しては、1R、1K、1LDKなどのタイプでも来客が訪れた時に、トイレを利用するため気になるポイントになります。こちらもトイレを廊下側に設けることで間取りで簡単に解決する方法になります。また間取りではありませんが、トイレの周りの壁だけ吸音材を入れたり等の仕様による防音対策を講じることも有効です。
通常の集合住宅の設計では、上記の建物の住戸間で発生する音である隣接住戸の対策はすることが多いですが、住戸内の音の対策をすることは通常ではありません。特に賃貸においては特別な条件、ピアノやギターなどの楽器が大丈夫な防音室を一室つくるなどがない限り対策はあまりしません。
間取りの広さや、デザインを気にする人は多いかと思いますが、そういった視点で間取りをみるのも良いかもしれません。

建物の住戸間で発生する音への対策(木造アパートの音漏れを間取りで対策)

建物の住戸間で発生する音は、上下間と隣接する住戸から伝わってくる音です。主に人の話し声やTVの音、洗濯機の音、生活排水の音、これらの音が生活する上では最も気になる部分だと思います。
こちらは間取りを工夫することでも、ある程度解消することができます。

隣接する住戸の音に関して

隣の部屋と共有する壁(界壁)の音に関してはTVの音や話し声などがあげられます。こちらを間取りで解決する方法としては、クローゼットを設けることによってある程度の対策ができます。クローゼットがクッションとなり隣の生活音が聞こえにくくなります。その他にも、水周りをクッションとして設ける場合もよくあります。
界壁に関しては建築基準法で遮音性能が求められているので、最初からある程度の防音性能が担保されています。さらに間取りによる工夫をおこなうことによって、より安心ができる間取りになるのではと思います。

上下間の住戸の音に関して

上下階の音に関しては特に上階の音が問題になることが多いです。特に多い事例としては足音のような床の低い音の衝撃音や生活排水の音が挙げられます。

生活排水の音の場合

3階以上の集合住宅の場合はPS(=パイプスペース)を設けることが必須ですが、2階建ての木造アパートの場合はPS(=パイプスペース)を設けないことも多いです。PSの有無に関わらず下階に伝わる生活排水の間取りによる防音対策としては、上下階の水周りの位置を揃えることが一番の解決策となります。
例えば生活スペースである寝室で上階のシャワーの音やトイレの音が聞こえたら快適な生活ができなくなってしまいます。そのためにも水周りを上下階で揃えることは非常に重要なことになります。
ただし、条件や間取りによってはどうしても音に配慮すべきスペースに排水管が通る場合があります。その場合は仕様で解決することができるので、上下階の水周りを揃える等に固執するのではなく、仕様で解決することをおすすめします。
現在では排水管を消音仕様にするなどの対策ができるので、設計者や施工会社に相談してみるとよいでしょう。

足音のような低い音の衝撃音の場合

木造アパートの上階の音で取り扱いが一番難しいのが上階の衝撃音になります。
こちらの衝撃音に関しては間取りで解決する方法はあまりありません。生活排水の音のように、水周りを揃えると同じように廊下がある場合は廊下を揃えるが一定の効果があるかと思います。しかし木造アパートの場合は単身者用の廊下がほとんどない間取りが多いので万能な解決する方法ではありません。
したがって足音のような低い音の衝撃音に配慮するためには、仕様をよくするのが一番効果的で現実的な手法となります。また木造アパートの場合は音の遮音性能に関しては、こちらの仕様で大きく差が出てきてしまいます。
なぜなら隣の部屋と共有する壁(界壁)の遮音性能は建築基準法で基準が決められていますが、床の遮音性能は基準が決められていないためです。
これがどういうことかというと、戸建て住宅と同じ仕様であっても遮音性能に関しては問題ないということになります。
したがって木造アパートの場合はこちらの仕様をある程度の基準にしないと、入居者が音の問題に悩まされることになります。

まとめ(木造アパートの音漏れを間取りで対策)

今回は新築木造アパートの音対策に関して間取りから考えられることをまとめました。通常の防音対策を考えると仕様をよくすることが考えられますが、プランニングでも対応できることもありますので参考にしてみてください。
また間取りだけではなく仕様で解決する方法もあるので間取りだけに固執するの
もあまりよくありません。したがって、ちょうど良いバランス感覚が大事になってきます。

木造アパートの音漏れ対策に関して一括解説したコラムがありますのでご覧ください。
>>木造アパートの音や音漏れに関する対策などを徹底一括解説

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