木造アパートの外構について

木造アパートの経営の際には、事業性が最重視されます。そのため、間取りなどのアパート本体に関わることに意識がいきがちです。しかし、外構（＝エクステリア）の部分もしっかりと計画することで、入居者からの印象はよくなり、結果的に空室率の対策にもなります。今回のコラムでは木造アパートの外構についてご紹介していきます。

賃貸物件の外構とは？

「外構」とは門扉やアプローチ部分、植栽、照明などの部分の総称です。良い外構デザインはアパートの第一印象を向上させ入居者の満足度を高めることにつながります。

他にも、駐輪場やゴミ置き場などといったアパートの機能性を高める項目も外構に該当します。そのため、外構をしっかりとデザインすることは優良なアパートの経営にもつながります。

賃貸物件の外構工事の種類について

先にも簡単に触れましたが、ここで外構工事にはどのような種類があるのかそれぞれの項目を確認していきましょう。

植栽計画

外構工事の中で意外と軽視されるのが植栽計画です。駐輪場やゴミ置き場といった機能的にわかりやすい付加価値をつける方は多いのですが、植栽がないとアパート全体が無機質で寂しげな印象になってしまいます。緑があることでアパートがおしゃれな印象になり簡単なものであればコストもそれほどかかりません。また、植栽の配置によっては目隠しの効果も得られるので居住者のプライバシー性を高めることもできます。

照明計画

照明の計画に配慮するだけで、完成した建物の印象をがらりと変えることができます。

特に重要なのが、エントランスやアプローチ部分の照明計画です。外構用の照明は多くのメーカーから様々なデザインのものが出ています。ライトアップの仕方でアパートの印象をあげることで、入居者の満足度をあげることができます。ランニングコストが気になるかもしれませんが、LED照明にすることで電気代を大幅にあげることにはならないので安心です。

駐輪場

駐輪場はアパートを建築するなら必須になってくるでしょう。特に屋根付きタイプのものやサイクルポートなどは入居者の自転車を汚れから守ってくれたり、雨除けにもなってくれたりするので、入居者から喜ばれます。アパートを計画する際には敷地目一杯に建物を建てて事業性を担保したいと考えるかたもいらっしゃいますが、敷地目一杯に建物を立ててしまうと建ぺい率の関係で屋根付きの駐輪場の設置ができなくなる場合もあるので、中利場の計画は事前にしっかりと設計者などに伝えておくのが良いでしょう。

ごみ置き場

ゴミ置き場のあるアパートは入居者から喜ばれます。ゴミ置き場の確保方法には２種類あり、それぞれ注意点があるのでここでおさえておきましょう。敷地外の路上ゴミ置き場を使う場合と敷地内で確保する場合です。敷地外の路上ゴミ置き場を利用する場合は建築前に近隣の方や町会などの承諾を得る必要があることを理解しておきましょう。また、敷地内に確保する場合はゴミ収集車がしっかりとゴミの回収に来ることができるのか確認も必要です。

目隠しの設置

プライバシー性の低いアパートはいくら外観や内装が綺麗であっても入居者に選ばれにくくなってしまいます。そこで検討したいのが目隠しとなるフェンスの設置です。目隠しフェンスはよく外観のデザインを損ねるものとして考えられてしまいますが、現在ではデザインの種類も豊富にあるので、それほどデザインのイメージを損なうことはありません。

また、目隠しフェンスの設置は防犯上の効果もあるので、導入を検討してみてもよいでしょう。

宅配ボックス

1人暮らし世帯や共働き世帯、ファミリー世帯など、どの世帯にも喜ばれるのが宅配ボックスです。宅配ボックスの設置をするだけで、他のアパートの差別化もでき、入居者から選ばれる可能性が非常にたかまります。宅配ボックスの設置に合わせてTVモニター付きのインターホンなども導入することでさらに差別化がはかれます。

アパート物件名の表札看板

アパートの印象に意外と関わっているのが、物件の表札看板です。最近では鉄製の切り文字看板やおしゃれなデザインのプレートなどが多くあります。既存のアパートの物件表札をマイナーチェンジするだけでも、デザイン性が向上し印象がよくなるので物件表札のデザインにこだわってアパート計画をしてみるのもよいでしょう。

外構工事の費用相場は意外にも安い

アパートの外構工事も先に列挙した項目を全て行うとなるとそれなりに費用がかかってきますが、部分的に導入することでコストを抑えることが可能です。

例えば、植栽計画や照明計画にかかる費用の相場でいえば部分的に行えば５０万円以下で行うこともできます。お客様のご予算の都合に合わせて外構についても積極的に相談してみるとよいでしょう。

外構計画でひとつ上の木造アパートを！

外構計画は建物の第一印象に大きく影響します。しかしながら、内装にかかる費用よりも安くおさえることができるので、費用対効果が期待できます。アパート建築の際には外構の計画にもこだわったひとつ上のアパートを計画し、入居者から選ばれるアパートづくりをおこなっていきましょう。

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