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コラム
2022.11.11.
アパート経営の中でも注目度が高い、木造3階建共同住宅は耐震性に関するメリットがあるのはご存知でしょうか。今回のコラムでは木造3階建共同住宅と耐震性の関係について解説していきます。
目次
木造3階建共同住宅はその名の通り、構造を木造で作られた地上3階建てのアパートのことです。木造三階建て共同住宅は「木三共」仕様という緩和規定が適用されるということもあり、アパート経営をする際に積極的に検討したいものの1つです。
木造3階建共同住宅はRC造や鉄骨造に比べて建築コストが安く収めることができます。また、敷地条件の厳しい狭小地や変形地でも木造なので材料の搬入がしやすく建築しやすいことが挙げられます。また、木造3階建共同住宅のメリットの中でも最も優れているのが、木三共仕様による緩和規定です。
木造3階建て共同住宅のメリットの1つとして挙げられるのが「木三共」仕様による緩和規定です。「木三共」仕様に適合するように設計することで、耐火建築物ではなく低コストの準耐火建築物として建築することができます。
都心などの土地の面積が限られた場所では積極的に木造3階建てを取り入れたいですが、木造3階建共同住宅は地震に弱いのではないかと心配される方もいらっしゃいます。しかし、実際にはそのようなことはありません。その理由は木造3階建て共同住宅の場合は構造計算が必須となっているためです。
木造3階建て共同住宅の建築の際に必須となる構造計算とは、建築する建物の耐震性や耐風性など構造的な安全性を専門的な知見に基づいて計算するものです。
構造設計の専門家が、許容応力度計算、保有水平体力計算などの専門的な計算を行い建物の安全性を数値化します。
木造3階建共同住宅の建築を行う際には確認申請書類に構造計算書を添付して役所に提出する必要があります。構造計算書を提出し、構造計算適合判定を受けなくては建築の許可が下りない仕組みになっています。そのため、構造上の安全が認められた建物しか建てることはできないのです。
木造3階建て共同住宅の耐震性を確保する際には設計の内容に気を付けるべきポイントがあります。耐震性を向上させるためには建物のバランスも非常に大切です。
例えば建物の1階がビルトインガレージになっていて2階、3階に居住スペースがのっているバランスの悪いものや、上下階で壁の位置が揃っていないものなどは耐震性が低くなっている場合があります。
もちろんこのような設計内容であっても先の構造計算によって構造上の安全が証明されれば問題ありません。
もし、構造上の安全が担保されなければ設計内容の変更などを行わなくてはならなくなる場合もありますので、しっかりとした設計者、専門家に建築の依頼をすることが重要になります。
木造3階建共同住宅は建物に高さが出てきます。高さのある建物の場合は耐震性だけでなく耐風性も気にする必要があります。近年耐震等級2以上の木造3階建て共同住宅も増えてきていますが、建物の揺れなどの原因は耐震性の部分だけでなく耐風性も関係してきたり、先に説明した建物のバランスも関係してきたりします。
耐風性に関する揺れへの対策としては、3階建ての建物の重心が上階にならないように上の階に思いものを置かないようにするなどして揺れの対策を行うことも重要な対策の一つです。
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