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コラム
2021.10.22.
近年、中古のアパートを丸ごと一棟リノベーションして、市場競争力を再度持たせて賃貸する方が増えてきています。中古アパートは建った時期が早かっただけに、好立地なものも多くあります。今回のコラムでは、アパートをリノベーションする際の費用や注意点について建物のプロフェッショナルの視点でご紹介していきます。
目次
私たちにお問い合わせいただくお客様の中にも自分が相談したい内容がリノベーションにあたるのか、リフォームにあたるのか曖昧な方も多くいらっしゃいます。確かに日常的に使う用語ではない上に内容も似ているので戸惑ってしまいますよね。
ここで、改めてリノベーションとリフォームの違いについて確認してみましょう。
リノベーションは日本全体で既存ストック(主に空き家など)を有効活用しましょう、という機運の高まりとともに注目が集まりました。これと同様にコンバージョン(用途変更)も注目を集めましたが、ここでは説明を割愛いたします。
さて、このリノベーションですが、考え方は簡単です。既存建物の間取りに影響を与えるかどうか?という点で判断できると覚えておくと良いでしょう。少し専門的な話をすると建物の躯体構造と建物用途を変更することなくプランとそれに付随する設備等を変更する場合はリノベーションにあたります。
一方、リフォームは物件の古くなった住宅設備等を刷新することさします。賃貸契約をする際に原状回復という用語を聞いたことがあるかもしれませんが、リフォームは古くなったりダメになったりしたものを変え、引き続き同じように利用できるようにすることを指します。したがって、原状回復と同じように元に戻すという意味合いが含まれると考えてよいでしょう。
このように見ると、リノベーションとリフォームの違いについて比較的明確に理解することができたのではないでしょうか。
リノベーションの定義がしっかりと理解できたところで、リノベーションをする際の注意点についてご紹介していきたいと思います。
先ほど、リノベーションの定義をご紹介した理由が、建築構造に関わることがらが出てくるからです。
リノベーションといえば、表面の仕上げ材を剥がしてコンクリートが表しになっているようなイメージを持たれているかも多いと思います。世の中のアパート・マンションリノベーションでコンクリートの建物の施工例が多い理由はズバリ簡単だからです。
まずは、コンクリート造のアパートリノベーションの注意点についてご紹介していきます。
もちろんデザインにこだわった場合などは例外ですが、コンクリート造の建物構造はラーメン構造が主流です。ラーメン構造なら柱と梁がそれぞれ建物本体を支えています。
そのため、部屋どうしを仕切る壁は構造に関係している場合が少ないのでワンルームなど大きな部屋をつくるなどのリノベーションが比較的簡単にできるのです。
しかし、コンクリート造の建物は購入の費用が高くなる上に、住宅設備の刷新をするのが大変です。特に古い住宅設備から新しいものに変える際に、配管パイプの太さが違うなどすると構造体に穴を開けて無理やり通す工事業者さんなどもいらっしゃいます。
コンクリート造の建物で構造の検討をすることなく穴をあけたりすることは、地震に対する耐久力を損なう恐れがあるので、本来あってはならないことです。
間取りの改変は比較的容易ですがそれに伴う設備のルートなどの計画もしっかり行うことが重要になるでしょう。
木造とRC造で費用が変わる理由はこちらで詳しく解説しています。
一方、木造アパートのリノベーションをする際の注意点は、躯体構造にあります。
木造アパートの場合は中古の価格も比較的安いものが多く、中古アパートを購入して借り手に好まれるようなデザインに変更して賃貸しようと考える方が多くいらっしゃいます。
しかし、大胆な間取り変更が難しい場合が多いのが木造アパートです。例えば、壁を抜いて広くしようと思っても、その壁が建物本体の主要構造部である耐力壁である場合はその耐力壁は撤去することはできません。
そのため、事前にしっかりと専門家に調査を依頼して、プランを検討してもらう必要があります。木造アパートをリノベーションしたいと思ったときは、まず専門家に依頼してから必要な段取りをすることが成功させるためのポイントです。
施工会社が本気で考えた木造アパートのメリットとデメリットについてはこちら
具体的なアパートのリノベーション費用について一体どの程度の金額がかかるのでしょうか。
一般的な相場としては、一室250万円〜1000万円程度かかる場合が多いです。それ以外に部分的に改修、または修繕する場合などはもっと安くなる場合があります。
住宅設備のみ新しくしたい場合はリフォーム会社に依頼するのが対応も早いのでよいかと思います。
アパートを購入して間取りを変更したい場合には、工務店が良いかと思います。
ハウスメーカーなどに依頼したとしても最終的な工事は工務店が担うので、設計・施工が可能な工務店に依頼するのが仲介費用なども少なく済ませることができます。
アパートをリノベーションするべきか、新築するべきか頭を悩ませる方も多くいらっしゃいます。一般的にはリノベーションの方が安く済むというイメージが多いでしょう。
アパートをリノベーションする場合には、新築の際にかかる地盤の状態のチェックやインフラの整備等をはじめとする付帯工事費用はかかりません。
そのため、リノベーションにかかる費用は建物本体にかかる工事費用のみです。
一方、新築は付帯工事費用など諸経費がリノベーションするよりもかかります。
したがって、一般的には新築は費用が高くなると考えてよいでしょう。
しかし、不動産の管理という観点から考えると新築は管理しやすいです。登記の履歴が全くない状態で、かつ過去にネガティブなイメージもなかったり、自分の信頼のおける管理会社に最初から管理をお願いしやすかったりと、面倒なしがらみや手続きがないので、ご自身のペースで賃貸アパートの運営を行うことができる点は利点だと考えられます。
初めて不動産を取得する際には、銀行や管理会社などとのネットワークを持っている建築会社に依頼するとより盤石な不動産運営が可能です。
このあたりの話は予備知識ですが、ご自身の希望に合わせて、リノベーションなのか、新築なのかを選択していくことが賢明です。
私たちモクゾウアパートビルダーズは、その名の通り、木造アパートに特化した木造アパート建築のプロフェッショナル集団です。
高い事業性を実現するうえで、土地を最大限活用することができる木造3階建て共同住宅は非常にメリットがあります。しかし、クリアしなければならない法規制や課題も様々でより高度な専門性が必要になるのが難点です。
私たちは木造アパートのリノベーションを実施する際に重要な建物構造の専門知識やアパート建築後に借り手が選びたくなるような、間取り、外観・内観デザイン、住宅設備や耐震・遮音性能などを熟知しています。
木造アパートのリノベーションでお悩みの方は、私たちにご相談ください。
モクゾウアパートビルダーズは、全ての社員が木造建築に関する知識を持っています。そのため、営業・設計・施工の全ての社員が現場を見る能力を持っており、さらに全ての大工は質の高い教育が行われた社員大工です。
だからこそ、費用を抑えながら、高品質の木造アパートの建築を実現することができます。また、銀行や不動産会社などとの強固なネットワークもあるため、資金計画や賃貸運営のご相談も容易に行うことが可能です。
この機会にぜひモクゾウアパートビルダーズにご相談ください。
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